PRP療法
難治性着床不全症に PRP(Platelet Rich Plasma=多血小板血漿)療法を開始します
この度、2019年7月に厚生労働省「認定再生医療等委員会」に施設認定されましたので、上記治療を開始いたします。多血小板血漿(platelet-rich plasma:PRP)を使った不妊治療とは、患者様自身の血液から抽出した高濃度の血小板を子宮内に注入し、子宮内膜を活性化し着床効果を期待する方法です。
血小板は細胞の成長をうながす物質や免疫にかかわる物質を含むため、PRP療法により子宮内膜が活性化され、そのことにより、受精卵が着床しやすくなる可能性が高くなると考えられています。
対象
受精卵のホルモン補充周期の融解胚移植(新鮮胚移植周期は不可)、および人工授精周期(当院で融解胚移植を行わないで当治療のみも可能です。ただし事前に別途初診予約が必要です)
方法
治療は1周期、原則2回の投与です。
患者様の前腕から静脈血を20ml採取し、遠心分離機で血漿部分を抽出します。調製したPRP(約1ml)を患者様の子宮内に注入します。 採取したPRPが固まるなど、分離後の性状が子宮内注入に不適切と判断された場合は、「再度採血」または「投与を中止」することがあります。
順調に準備された場合、採血から注入まで約60分となります。(再度採血の場合は120分)
注入後はすぐに帰宅可能で、その日の安静などは不要、入浴も可能です。
治療の実際
- ・月経2〜4日目に「治療同意書」をお持ちになり来院ください(ホルモン補充融解胚移植でweb予約)この時点で1回目と2回目の投与日時を決定します。(1回投与のみで2回目は省略も可能です)
- ・1回目の注入は月経10日目前後(8〜11日目)になります。
- ・2回目の注入は月経12日目前後(11〜14日目)になりますが、1回目と連日投与は避けてください。
時間は以下に限らせていただきます。
月曜日、水曜日、金曜日は11:00/15:00来院、火曜日、木曜日、土曜日は14:00来院、日・祝不可となります。
(採血から注入まで約60分となります。再度採血が必要な場合は120分)
- ※その後、融解胚移植または人工授精施行となりますが、内膜が極端に薄い、出血などの事情で中止になった場合でも、返金は出来ませんのご注意ください。
治療効果の継続期間は未だはっきりは解かっておりませんが、当院では現時点では約2周期程度の効果があると考えております。