分娩のほとんどは正常分娩ですが、お産は時々刻々と変化するもので、いつ異常事態が発生するかは予測できません。異常によっては稀にお母さまや赤ちゃんに危険が及ぶケースも考えられます。この異常事態を 予防、回避するためには必要に応じて、処置や検査が必要となります。当院は、母体と胎児の安全を最優先するため複雑な説明をすることもあります。緊急事態では本人への同意を口頭でいただき、すぐに処置を行うこともありますのでご了承ください。
ですが、ご本人の意志を可能なかぎり尊重したいと考えております。どうしても受けたくない治療や検査がありましたらありましたら以下の処置や検査がありましたら、事前にお申し出ください。

• ・分娩監視装置（胎児の心拍動をカウントし元気かどうか判断します。また陣痛の強さも監視します。）
• ・吸引・鉗子分娩または緊急帝王切開（胎児が安全に分娩に導けないときに行います。子宮の出口が完全に開いて、胎児が骨盤に十分はまり込んでいる場合は吸引または鉗子分娩を、それ以外では帝王切開を行います。）
• ・人工破膜（膜を破るだけでも産道の抵抗が減り分娩が進みやすくなります。）
• ・会陰切開（全員の方に行うわけではありません。膣の出口の狭い方は自然に大きく裂けるより切開した方が傷は綺麗に治ります。赤ちゃんが生まれる直前に判断させていただきます。）
• ・分娩誘発または促進（これ以上妊娠が継続するとお母さま、もしくは赤ちゃんに危険な結果を及ぼす場合に使用します）
• ・胎盤用手剥離(分娩後胎盤が自然に娩出しない場合に行います。)
• ・分娩中の抗生剤および子宮収縮剤の投与
• ・浣腸・導尿・剃毛など